SERM(サーム)ってどんなお薬?骨粗鬆症|世田谷区の整形外科

SERM(サーム)と骨粗鬆症治療|患者さん向けインフォグラフィック
骨粗鬆症治療のお話

SERM(サーム)って
どんなお薬?

閉経後の骨を守る薬です。女性ホルモンをそのまま補充する薬ではありません。

SERMは「選択的エストロゲン受容体調節薬」と呼ばれます。難しく聞こえますが、体の場所によって女性ホルモンに似た働きをしたり、逆にブロックしたりする薬です。

1SERMの大事なポイント

🦴

骨では守る方向

骨では女性ホルモンに似た働きをして、骨が減るスピードを抑えます。

🎗️

乳腺ではブロック方向

乳腺では女性ホルモンの刺激を抑える方向に働きます。乳がんリスク低下が報告されている薬もあります。

⚠️

血栓には注意

まれに血栓症のリスクがあります。足の腫れ・痛み、急な息切れ、胸痛には注意が必要です。

「女性ホルモンを足す薬」ではありません 骨・乳腺・子宮など、体の場所によって働き方が変わる薬です。

2代表的なお薬

薬の種類 代表薬 主な目的 特徴
SERM ラロキシフェン
バゼドキシフェン
閉経後骨粗鬆症 骨を守る/乳腺では女性ホルモン刺激を抑える方向
タモキシフェン タモキシフェン 乳がん治療 骨に良い影響が出る場合はありますが、通常は骨粗鬆症治療薬としては使いません。

3なぜ50〜60代で使いやすい?

50〜60代

SERMが合いやすいことがあります

  • 閉経後の女性ホルモン低下による骨量減少に合いやすい
  • 背骨の骨折予防を意識した治療に向いている
  • 血栓症や脳卒中のリスクが低い方では使いやすい
  • 乳腺では女性ホルモン刺激を抑える方向に働く
70〜80代

別の薬を選ぶことが増えます

  • 転倒による大腿骨近位部骨折を防ぐことがより重要になる
  • SERMは大腿骨骨折予防の効果が強く示されている薬ではない
  • 血栓症・脳卒中・心血管疾患のリスクが増えやすい
  • フレイル、長期不動、手術後などでは使いにくいことがある

4高齢になると重視する骨折が変わります

🚶‍♀️
筋力低下
ふらつき
転倒
🦵
大腿骨近位部骨折
🏥
手術・入院
ADL低下

70代以降では、骨密度だけでなく「転ばない体づくり」「筋力維持」「大腿骨近位部骨折を防ぐ薬選び」がとても大切になります。

5こんな症状があれば早めに相談

血栓症のサインに注意

片足の腫れ・痛み、急な息切れ、胸の痛み、急な視力低下などがあれば、薬を自己判断で続けず、早めに医療機関へ相談してください。

患者さんへの説明文

この薬は女性ホルモンをそのまま補う薬ではありません。骨では女性ホルモンに似た働きで骨を守り、乳腺では女性ホルモンの刺激を抑える方向に働きます。比較的若い閉経後の方には合いやすい薬ですが、高齢になると転倒による大腿骨の骨折予防がより重要になるため、年齢や骨折リスクに合わせて薬を選びます。


 

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