小学生のかかとの痛みは「シーバー病」かも——スポーツを続けながら治すための完全ガイド|世田谷区の整形外科
「走るとかかとが痛い」「練習後にかかとがジンジンする」——そんな小学生のお子さんを持つ保護者の方へ。その痛みはシーバー病(踵骨骨端症)かもしれません。
適切な対処をすれば、スポーツを完全休止しなくても回復できる場合がほとんどです。
シーバー病とは
シーバー病(正式名:踵骨骨端症/しょうこつこったんしょう)は、成長期のかかとの骨(踵骨)の成長軟骨板部分に過剰な負荷がかかることで生じる炎症です。
1907年にJ. W. Severによって初めて報告されたことから「シーバー病」と呼ばれています。
好発年齢:7〜12歳(特に9〜11歳のスポーツをする男児に多い)
なぜかかとが痛くなるのか
成長期の踵骨には、アキレス腱と足底腱膜という2本の強い腱が付着しています。
アキレス腱(ふくらはぎ)
↓ 引っ張る
踵骨の成長軟骨板 ← ここに炎症
↑ 引っ張る
足底腱膜(足の裏)
ランニングやジャンプを繰り返すと、これらの腱が柔らかい成長軟骨板を強く牽引し、炎症と痛みが生じます。骨が完全に硬くなるまでの成長期に特有の状態です。
症状
- 運動中・運動後にかかとが痛む
- かかとの後方・側方を押すと痛い(圧痛)
- 運動開始時に痛み、動いているうちに和らぐことも
- 朝起きた直後の一歩目が痛い
- ひどい場合はかかとをつけずにつま先歩きをする
どんなスポーツで多い?
| スポーツ | 特徴 |
|---|---|
| サッカー | 走行距離が多い・硬いグラウンド |
| バスケットボール | ジャンプ・着地の繰り返し |
| 陸上 | スプリント・跳躍 |
| バレーボール | ジャンプの繰り返し |
| 野球 | キャッチャーのしゃがみ姿勢 |
治療
基本的なアプローチ
完全休止が必要なケースは少なく、負荷を調整しながら継続できることがほとんどです。
- インソール(足底板)の使用
かかとにクッションを入れ、着地時の衝撃を吸収します。市販品でも一定の効果があります。 - アキレス腱・ふくらはぎのストレッチ
腱の緊張を和らげることで牽引力を軽減します。1日2〜3回、入浴後などに実施。 - アイシング
運動後にかかとを10〜15分冷やすことで炎症を抑えます。 - 活動量の調整
痛みが強い時期は練習量を一時的に減らし、痛みのない範囲で継続します。 - 消炎鎮痛剤・湿布
炎症が強い急性期に使用します。
当院でのアプローチ
- エコーでかかとの骨端の状態を確認
- 足底板(インソール)の作製
- 理学療法士によるストレッチ・筋力強化指導
予後と復帰の目安
シーバー病は予後良好な疾患です。
- 症状は通常6〜12ヶ月で自然改善
- 踵骨の骨端が成熟(14〜15歳ごろ)すると再発しなくなる
- 適切な治療で多くの場合、スポーツを継続しながら回復可能
「痛みがなくなれば通常通り運動OK」 が基本的な復帰の目安です。ただし、アライメント(足のバランス)に問題がある場合は、インソールの継続使用が勧められます。
オスグッド病との違い
| シーバー病 | オスグッド病 | |
|---|---|---|
| 部位 | かかと(踵骨) | 膝のお皿の下(脛骨粗面) |
| 年齢 | 7〜12歳 | 10〜15歳 |
| 痛み | かかとの押さえると痛い | 膝のお皿の下の隆起部 |
| 共通点 | どちらも成長期の骨端症 |
「かかとが痛い」と言い続けているのに「成長痛だから」と放置するのは禁物です。早めに診断して適切なケアをすれば、お子さんの競技生活を守ることができます。心配な症状があれば、お気軽にご来院ください。
豪徳寺整形外科クリニック
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