小学生のかかとの痛みは「シーバー病」かも——スポーツを続けながら治すための完全ガイド|世田谷区の整形外科

「走るとかかとが痛い」「練習後にかかとがジンジンする」——そんな小学生のお子さんを持つ保護者の方へ。その痛みはシーバー病(踵骨骨端症)かもしれません。 シーバー病は、適切な対処をすれば、スポーツを完全に休まなくても回復できることが多い病気です。ただし、かかとの痛みには疲労骨折など別の原因が隠れていることもあるため、まずは診察で原因を確かめることが大切です。

シーバー病とは

シーバー病(正式名:踵骨骨端症/しょうこつこったんしょう)は、成長期のかかとの骨(踵骨)の成長軟骨板部分に過剰な負荷がかかることで生じる炎症です。 1912年にJ. W. Severが報告したことから「シーバー病」と呼ばれています。 好発年齢:7〜12歳(特に9〜11歳のスポーツをする男児に多い)

なぜかかとが痛くなるのか

成長期の踵骨には、アキレス腱と足底腱膜という2本の強い腱が付着しています。
アキレス腱(ふくらはぎ)
    ↓ 引っ張る
 踵骨の成長軟骨板 ← ここに炎症
    ↑ 引っ張る
足底腱膜(足の裏)
ランニングやジャンプを繰り返すと、これらの腱が柔らかい成長軟骨板を強く牽引し、炎症と痛みが生じます。骨が完全に硬くなるまでの成長期に特有の状態です。

症状

  • 運動中・運動後にかかとが痛む
  • かかとの後方・側方を押すと痛い(圧痛)
  • 運動開始時に痛み、動いているうちに和らぐことも
  • 朝起きた直後の一歩目が痛い
  • ひどい場合はかかとをつけずにつま先歩きをする

どんなスポーツで多い?

スポーツ 特徴
サッカー 走行距離が多い・硬いグラウンド
バスケットボール ジャンプ・着地の繰り返し
陸上 スプリント・跳躍
バレーボール ジャンプの繰り返し
野球 キャッチャーのしゃがみ姿勢

治療

基本的なアプローチ

一律に完全休止を求めることは少なく、多くは負荷を調整しながら運動を続けられます。ただし、痛みが強い場合や、数週間たっても改善しない場合は、一定期間しっかり休む・固定するなどの対応が必要になることもあります。
  1. インソール(足底板)の使用 かかとにクッションを入れ、着地時の衝撃をやわらげます。市販のヒールカップやクッションでも痛みが軽くなることがあります。
  2. アキレス腱・ふくらはぎのストレッチ 腱の緊張を和らげることで牽引力を軽減します。1日2〜3回、入浴後などに実施。
  3. アイシング 運動後にかかとを10〜15分冷やすことで、痛みをやわらげます。
  4. 活動量の調整 痛みが強い時期は練習量を一時的に減らし、痛みのない範囲で継続します。
  5. 消炎鎮痛剤・湿布 痛みが強いときに、短期間の使用にとどめます。

当院でのアプローチ

  • エコーでかかとの骨端の状態を確認
  • 足底板(インソール)の作製
  • 理学療法士によるストレッチ・筋力強化指導

予後と復帰の目安

シーバー病は予後良好な疾患です。
  • 多くは数週間〜数か月で症状が和らぎます(運動を再開すると痛みがぶり返すことがあり、経過が長引く場合もあります)
  • 踵骨の骨端が成熟(14〜15歳ごろ)すると再発しなくなる
  • 適切な治療で多くの場合、スポーツを継続しながら回復可能
「痛みがなくなれば通常通り運動OK」 が基本的な復帰の目安です。ただし、アライメント(足のバランス)に問題がある場合は、インソールの継続使用が勧められます。

オスグッド病との違い

シーバー病 オスグッド病
部位 かかと(踵骨) 膝のお皿の下(脛骨粗面)
年齢 7〜12歳 10〜15歳
痛み かかとの押さえると痛い 膝のお皿の下の隆起部
共通点 どちらも成長期の骨端症

「かかとが痛い」と言い続けているのに「成長痛だから」と放置するのは禁物です。早めに診断して適切なケアをすれば、お子さんの競技生活を守ることができます。心配な症状があれば、お気軽にご来院ください。
豪徳寺整形外科クリニック

▶ シーバー病(踵骨骨端症)の要点を1ページで見る(原因・症状・治療をまとめた患者さん向けページです)


 

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