部活中の腰痛は要注意!中高生に多い「腰椎分離症」の原因・症状・治療と競技復帰
「練習後に腰が痛い」「腰を反らすと痛い」——そんな症状を訴える中高生のスポーツ選手に多いのが腰椎分離症です。単なる腰痛と思って放置してしまうと、骨の癒合が難しくなり、長期離脱につながることもあります。
腰椎分離症とは
腰椎分離症とは、腰の骨(椎骨)の後ろ側にある椎弓(ついきゅう)と呼ばれる部分に疲労骨折が生じた状態です。
成長期の骨はまだ十分に硬くなっておらず、繰り返すジャンプ・反り動作・回旋動作によって椎弓に負荷が集中し、少しずつひびが入ります。
最も多く発生するのは第5腰椎で、全体の約85〜90%を占めます。
どんなスポーツで起きやすいか
腰の「反り」と「回旋」を繰り返す動作が発症リスクを高めます。
| スポーツ | 特徴的な動作 |
|---|---|
| 野球 | スイング・投球の回旋動作 |
| サッカー | キック・ダッシュの反り返り |
| バレーボール | スパイク時の腰伸展 |
| 陸上(跳躍・短距離) | 着地衝撃・加速時の反り |
| 体操・新体操 | 最大伸展姿勢 |
中学生の腰痛患者のうち、約30〜47%が腰椎分離症とされており、思春期のスポーツ選手に非常に多い疾患です。
症状
- 運動中・運動後に腰が痛む
- 腰を後ろに反らすと痛みが増す
- 前屈より後屈で痛みが出やすい
- お尻や太もも裏に痛みやしびれが広がることも(分離すべり症に進行した場合)
注意:朝起き上がりに痛みが強い場合や、安静時にも痛む場合は早めの受診を
診断
X線(レントゲン)
椎弓の「犬の首輪」と呼ばれる部位のひびが映ることがありますが、初期には映らないことも多いです。
MRI(早期発見に最重要)
骨髄の浮腫や内出血として捉えられます。MRIで早期に診断できると平均2.5ヶ月、最短1ヶ月での骨癒合が期待できます。
CT
分離の進行度(初期・進行期・終末期)の確認に有用です。
治療と競技復帰
初期(骨がくっつく可能性がある段階)
- 硬性コルセットの装着(3〜6ヶ月)
- スポーツ活動の一時中止
- 適切に治療すれば骨癒合(くっつく)が期待できる
進行期・終末期(骨がくっつきにくい段階)
- コルセット+理学療法
- 体幹筋力強化・柔軟性改善
- 骨癒合は困難でも、疼痛コントロールと機能回復で競技復帰を目指す
- 保存療法でも競技復帰率は70〜80%
体外衝撃波治療(ESWT)
難治例に対して有効性が報告されており、若年アスリートの約80%で疼痛改善、73%が競技復帰したという結果も。
子どもが「腰が痛い」と言ったら
2週間以上腰痛が続く中高生スポーツ選手の約半数に腰椎分離症が存在するというデータがあります。「成長痛だろう」と放置せず、早めに整形外科を受診してMRIで確認することが骨癒合率を上げる最大のポイントです。
当院では早期診断・コルセット作製・体外衝撃波治療・理学療法を組み合わせた競技復帰サポートを行っています。腰痛でお悩みのお子さんをお持ちの保護者の方は、お気軽にご相談ください。
豪徳寺整形外科クリニック
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