大腿骨頸部・転子部骨折について

大腿骨頸部・転子部骨折とは?

大腿骨頚部骨折

大腿骨の股関節部分での骨折で、股関節を包み込む膜(関節包)の内側で起こる骨折

大腿骨転子部骨折

大腿骨の股関節付近での骨折で股関節を包み込む膜の外側で起こる骨折 

症状は?

骨折した側の股関節の痛みがあり歩くことができなくなります。

股関節を押すと痛がります。

痛い側の足を持ち上げたら激痛があります。

治療方は

手術

人工骨頭挿入術、骨接合術(ハンソンピン・ガンマネイル)

骨折した部位が関節包内か外かによって、折れ方の程度によって手術方法が異なります。

これは関節の外側では血流が良いため骨がくっつきやすく、 内側では血流が乏しく骨がくっつきにくい為です。

折れ方が激しいと血流がとぼしくなる原因となります。

保存療法(手術しない方法)

全身状態が非常に悪い場合には手術を行なわずに保存療法を行ないます。

車いすとベッド間の移動をすることが治療のゴールとなります。

早期治療が大事

術後早期から荷重歩行ができるようになります

骨折により数日間寝ているだけでも、肺炎や膀胱炎、床ずれ(褥瘡)、認知症の進行などの合併症が発生し、 体力の少ない老人では死に至る事があります。

これらを防止する為には1日も早く手術を行い、 早期リハビリ、早期離床が最も良い方法とされています。