変形性膝関節症とは?世田谷区の整形外科専門医が原因・症状・治療法をわかりやすく解説
変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)は、膝関節の軟骨がすり減り、痛みや動きの制限が生じる疾患です。特に中高年の方に多く見られ、加齢や生活習慣が大きく影響します。
変形性膝関節症の原因
1. 加齢
年齢とともに関節軟骨がすり減り、変形性膝関節症が進行しやすくなります。
2. 体重の影響
膝は体重を支える重要な関節です。体重が増えると膝への負担が大きくなり、軟骨が早く摩耗してしまいます。
3. 運動不足・過度な運動
適度な運動は関節の健康を保ちますが、運動不足によって筋力が低下すると膝への負担が増加します。一方で、過度なスポーツや重労働も膝に負担をかける原因となります。
4. O脚・X脚
生まれつきや加齢によってO脚・X脚になると、膝の特定の部分に負担が集中し、関節のすり減りが進行しやすくなります。
変形性膝関節症の主な症状
1. 膝の痛み
初期段階では動き始めに痛みを感じることが多く、進行すると安静時にも痛みが続くことがあります。
2. 膝の腫れ
関節の炎症によって膝に水がたまり、腫れや違和感を感じることがあります。
3. 膝の動きの制限
関節の変形が進むと、膝の曲げ伸ばしがしにくくなり、正座や階段の昇降が困難になります。
4. 歩行時の違和感
膝が不安定になり、歩行時に違和感や痛みを感じることが増えます。
変形性膝関節症の治療法
1. 保存療法(手術をしない治療)
(1) 運動療法
膝周りの筋力を強化することで、関節への負担を減らします。特に大腿四頭筋の強化が有効です。
(2) 体重管理
適正体重を維持することで、膝の負担を軽減できます。
(3) 装具療法
膝を安定させるサポーターやインソールを使用することで、痛みを和らげます。
(4) 薬物療法
痛みを和らげるために、消炎鎮痛剤やヒアルロン酸注射を行うことがあります。
2. 手術療法
症状が進行し、日常生活に支障をきたす場合は手術が検討されます。
(1) 人工膝関節置換術
重度の変形性膝関節症では、損傷した関節を人工関節に置き換える手術が行われます。
(2) 骨切り術
関節の負担を軽減するために、骨の形を調整する手術も選択肢の一つです。
変形性膝関節症を予防するには?
1. 適度な運動を心がける
ウォーキングやストレッチ、膝に優しいエクササイズを取り入れましょう。
2. 正しい姿勢を意識する
O脚・X脚の予防のために、正しい歩き方や座り方を意識することが大切です。
3. バランスの良い食生活
カルシウムやコラーゲン、ビタミンDを意識した食事を摂ることで、関節の健康を維持できます。
まとめ
変形性膝関節症は加齢や生活習慣が原因で発症しやすい疾患ですが、適切な対策を取ることで予防や進行を遅らせることが可能です。膝の痛みや違和感を感じたら、早めに専門医に相談しましょう。
当院では、変形性膝関節症の診断・治療を行っています。膝の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。