帯状疱疹ワクチンの効果・接種間隔・有効率|何年効く?医師が最新エビデンスで解説
豪徳寺整形外科クリニック
世田谷区・豪徳寺/梅ヶ丘・山下エリア|帯状疱疹ワクチンのご案内
帯状疱疹ワクチン|効果・効能/接種間隔/有効率と持続期間【医師監修】
要点まとめ
- 日本で使えるのは不活化(シングリックス:2回)と生ワクチン(1回)の2種類。
- シングリックスは有効率:50歳以上で約97%、70歳以上でも約90%。PHN(帯状疱疹後神経痛)も大幅減。
- 接種間隔は0か月・2–6か月(状況により1–2か月で前倒し可/医師判断)。
- 持続は少なくとも10年のデータ。生ワクチンは概ね5年で低下。
帯状疱疹とは?
水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が体内に潜伏し、加齢や免疫低下で再活性化して起こる病気です。発疹が治っても痛みが長引く帯状疱疹後神経痛(PHN)が問題になります。ワクチン接種で発症とPHNを予防できます。
日本で接種できるワクチン
種類 | 製剤 | 回数 | 対象・注意 |
---|---|---|---|
組換え不活化 | シングリックス®(RZV) | 2回(0、2–6か月) | 50歳以上。免疫抑制下でも使用可(主治医判断) |
生ワクチン | 乾燥弱毒生水痘ワクチン等 | 1回 | 50歳以上。免疫抑制では不可 |
効果・有効率(PHN含む)
シングリックス(組換え不活化)
- 発症予防:50歳以上約97%、70歳以上約90%。
- PHN予防:発症時の重症化・長期痛を大幅に抑制。
生ワクチン
- 発症予防:全体で約51%。
- PHN予防:約67%。
持続期間(何年効く?)
- シングリックス:長期追跡で少なくとも10年の有効性が確認。
- 生ワクチン:有効性は概ね5年で低下。
接種間隔とスケジュール
- 標準:0か月・2–6か月の2回。
- 前倒し:免疫抑制治療中など急ぐ場合、1–2か月で2回目を検討(医師判断)。
- 遅れた場合:やり直し不要。可能なタイミングで2回目を完了。
どちらを選ぶ?
総合的(有効率・PHN抑制・持続・適応)に見るとシングリックス優位。
「単回で済む簡便さ」を重視する場合は生ワクチンも選択肢ですが、効果・持続・適応の制約を理解して選びます。
よくある質問
Q1. 以前に帯状疱疹にかかった人にも意味はありますか?
再発はあり得ます。再発予防としての接種は有用です。
Q2. ブースター(追加接種)は必要ですか?
現時点では少なくとも10年は高い有効性が持続。定期ブースターは一般推奨未確立です。
Q3. 2回目が遅れたら最初からやり直しですか?
やり直し不要。可能な時期に2回目を完了してください。
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