【小児整形外科】子供の怪我にロキソニンはNG?腫れや痛みに効くブルフェンとカロナールの使い分け|世田谷区豪徳寺・松原
世田谷区豪徳寺、松原エリアにお住まいの皆様、こんにちは。豪徳寺整形外科クリニックです。
お子様がスポーツや遊びの中で怪我をしてしまい、「足がパンパンに腫れている」「痛がって泣いている」という時、ご自宅にある痛み止めを使っても良いのか迷われる保護者の方は非常に多いです。
「熱が出た時にもらったカロナールがあるけれど、怪我の痛みに効くの?」 「家にあるロキソニンを半分にして飲ませてもいい?」
今回は、小児整形外科の視点から、**お子様の怪我に対する正しい痛み止めの選び方(カロナールとブルフェン、ロキソニンの違い)**について解説します。
結論:子供に「ロキソニン」は原則使いません
まず一番大切なことからお伝えします。 15歳未満のお子様に、大人用の「ロキソニン(ロキソプロフェン)」を安易に飲ませるのは避けてください。
ロキソニンは非常に優秀な痛み止めですが、小児に対する安全性が確立されていません。インフルエンザ脳症などの重篤な副作用との関連も懸念されるため、当クリニックでも成長期のお子様への処方は原則行っていません。
「カロナール」と「ブルフェン」はどう使い分ける?
小児科や整形外科でよく処方されるお薬に「カロナール(アセトアミノフェン)」と「ブルフェン(イブプロフェン)」があります。この2つは、目的によって明確に使い分けます。
1. カロナール(成分:アセトアミノフェン)
- 特徴: 脳に働きかけて痛みや熱を感じにくくします。
- メリット: 副作用が少なく、赤ちゃんから使えるほど安全性が高いお薬です。インフルエンザや水疱瘡の時でも使えます。
- デメリット: 「炎症を抑える力(抗炎症作用)」はほとんどありません。
- どんな時に使う?: 発熱時や、腫れを伴わない軽度の痛みの時。
2. ブルフェン(成分:イブプロフェン)
- 特徴: 患部の炎症(腫れ・熱感)の元となる物質を抑えることで、痛みを鎮めます。
- メリット: 「抗炎症作用」があるため、捻挫や骨折などで患部が腫れている時に高い効果を発揮します。
- デメリット: 脱水症状がある時や、特定の感染症(水疱瘡など)の時は使えないことがあります。
- どんな時に使う?: 捻挫、打撲、骨折など、「腫れ」や「炎症」が強い怪我の時。
整形外科で「ブルフェン」が選ばれる理由
風邪の発熱であればカロナールが第一選択になりますが、整形外科での怪我(捻挫や骨折)は**「炎症」**を伴います。
炎症によって腫れ上がり、神経が圧迫されて痛みが出ている場合、炎症そのものを抑えないとなかなか痛みは引きません。そのため、当院では腫れや痛みが強いお子様に対しては、カロナールではなく抗炎症作用のある**「ブルフェン」**を選択することがあります。
もちろん、お子様の体重に合わせた適切な量を処方し、喘息の有無や脱水状態などをしっかり確認した上で使用します。
こんな時は自己判断せず受診を
市販薬の「小児用バファリン」などにもアセトアミノフェンが含まれていますが、自己判断での服薬が続くと、隠れている骨折や靭帯損傷を見逃してしまうリスクがあります。
- 患部が明らかに腫れている
- 痛がって足を地面につけない(腕を動かさない)
- 痛み止めを飲んでも痛みが引かない
このような場合は、早めに整形外科を受診してください。
豪徳寺整形外科クリニックは、豪徳寺駅・山下駅からのアクセスも良く、松原、赤堤、宮坂などの近隣エリアからも多くの患者様にご来院いただいております。 お子様の急な怪我や痛みでお困りの際は、どうぞ安心してご相談ください。

