変形性膝関節症について

膝の痛みの原因である変形性膝関節症について説明します。

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症は膝関節を構成する大腿骨、脛骨、膝蓋骨の軟骨や骨がすり減る状態のことで、歩行時の膝の痛みが生じます。

診断は?

診断はレントゲン検査で行います。

レントゲン検査で関節の軟骨のすり減りや骨の変形、骨棘を確認します。

治療法は

治療方法には大きく2つあります

保存療法

保存療法とはメスを使わずに治す治療法のことです。主に内服薬、装具、筋トレを行います。

カロナール、ロキソニン、トラマール、トラムセット、サインバルタ、セレコックスなどを使用して膝の痛みを和らげます。骨の変形が戻ることはありません。

装具

装具療法はインソール(中敷き)を使用します。インソールを使用することによって膝内側への荷重負担を減らすことができ、痛みを取り除くことができます。ダイソーなどで売っている100円のパッドも安価で試しやすいため、パッドで効果があったときにインソールをおすすめしています。

筋トレ

変形性膝関節症になると、痛みで膝を動かさなくなるので膝まわりの筋肉がより弱まり、膝関節(骨、軟骨)への負担がよりかかります。よってこの負のループから抜けだすためにも、膝周りの筋肉、特に大腿四頭筋、内転筋を強化することがとても大事になってきます。またこの訓練によって、膝の痛みの原因となっている炎症性物質を低下させるという報告もされています。

手術療法

手術療法は保存治療でも痛みが取れず、痛みで生活が困難になってしまった時に考えます。

代表的な手術は人工膝関節置換術です。これは傷ついた膝の軟骨や骨を金属でできた人工物によって置き換えてしまうことによって膝の痛みの改善や機能を取り戻します。

入院して手術を行います。手術翌日からリハビリを行います。術後リハビリのため大体2週間から3週間程度の入院期間を要します。