Trigger Finger
指の付け根で腱が引っかかり「カクン」と弾ける腱鞘炎
指を曲げるための屈筋腱(くっきんけん)と、その通り道を手のひら側で押さえているA1腱鞘(えーわんけんしょう/靱帯性腱鞘)との間で摩擦が起き、腱が太く厚くなって通りにくくなる病気です。
指を曲げ伸ばしすると、太くなった腱が狭いトンネルの入口を無理に通るため、「カクン」と弾けるように動きます。この動きがばねに似ていることから「ばね指」「弾発指(だんぱつし)」と呼ばれます。
朝方に症状が強く、日中動かしているうちに少し楽になるのが特徴です。母指(親指)・中指・環指(くすり指)に多く、いくつかの指に同時に起こることもあります。
手を使う仕事や家事、スポーツに加えて、ホルモンの変化や糖尿病などの背景が重なると起こりやすくなります
指の付け根で腱がこすれ、なめらかに滑らなくなっていきます
腱の表面にコブのようなふくらみができ、腱の通り道(トンネル)が狭くなります
太くなった腱が狭い入口を無理に通り抜けるとき、痛みとともに指がはじけるように動きます
曲がったまま伸びない、または伸びたまま曲がらない状態になり、日常の動作に支障が出ます
初期であれば、指を休ませることとスプリント・飲み薬で症状が軽くなることが多く、腱鞘内ステロイド注射でも高い割合で引っかかりが落ち着くと報告されています。ただし効果が一時的で再発することもあり、糖尿病のある方や複数の指に症状が出ている方は治りにくい傾向があります。手術が必要になった場合も局所麻酔・日帰りで行われることが多く、術後1〜2週間ほどで日常生活に戻れることが一般的です。
ドケルバン病との違い、そしてお子さんのばね指。
同じ「腱鞘炎」でも、ドケルバン病は手首の親指側の腱鞘炎で手首が痛むのに対し、ばね指は指の付け根の腱鞘炎で引っかかりが出ます。痛む場所も治療する場所も違うため、診察と超音波でどちらなのかを確かめます。
また、小さなお子さんの母指が曲がったまま伸びなくなる「先天性弾発指(小児のばね指)」もあり、こちらは経過をみながら手術を検討します。