🏥 豪徳寺整形外科クリニック / 患者さん向け資料

シーバー病(踵骨骨端症)

Sever's Disease / Calcaneal Apophysitis
小学生アスリートのかかとの痛み——多くはスポーツを続けながら改善が期待できます

シーバー病(正式名:踵骨骨端症)は、成長期のかかとの骨(踵骨)の成長軟骨板に過剰な負荷がかかることで生じる炎症です。
アキレス腱と足底腱膜が踵骨の成長軟骨板を繰り返し牽引することで炎症・痛みが生じます。骨が完全に硬くなるまでの成長期(8〜14歳)に特有の状態です。
1912年にJ.W.Severが報告したことから「シーバー病」と呼ばれ、特に9〜12歳のスポーツをする男児に多い疾患です。

1
成長軟骨板(骨端核)がまだ柔らかい

8〜14歳のかかとの骨は、成長軟骨板が残っており大人の骨より脆弱な状態。

2
アキレス腱・足底腱膜が強く引っ張る

走る・ジャンプ・着地の繰り返しで、2本の強い腱が成長軟骨板を強く牽引する。

3
成長軟骨板に炎症が生じる

繰り返す牽引力で踵骨骨端部に炎症・微細損傷が起こり、かかとの痛みとして現れる。

4
骨が成熟すると自然解消

踵骨の骨端が完全に硬くなる15歳ごろには、引っ張りに対して十分な強度が出て痛みが起こりにくくなる。

⚽ サッカー・バスケ 🏃 陸上・バレーボール 📅 8〜14歳(特に9〜12歳) 👦 男児に多い 🏟️ 硬いグラウンド・土台
🦶
かかとの後方・側面を押すと痛い(圧痛)
🏃
走ったりジャンプすると痛む
🌅
朝起きた直後の一歩目が痛い
🩰
かかとをつけずつま先歩きをする
📈
運動後にかかとがジンジンする
腫れ・熱感は軽度。発熱はない(発熱・強い腫れがあれば感染症を疑い受診)
👟
インソール(足底板)
かかとにクッションを入れて着地の衝撃をやわらげる。市販のヒールカップやクッションでも痛みが軽くなることがある
🧘
ストレッチ
アキレス腱・ふくらはぎを1日2〜3回ストレッチ。腱の緊張を和らげ牽引力を軽減する
🧊
アイシング
運動後にかかとを10〜15分冷やして痛みをやわらげる。毎回の練習後に習慣化を
📉
活動量の調整
痛みが強い時期は練習量を一時的に減らす。痛みのない範囲でのスポーツ継続は可能
💊
消炎鎮痛剤・湿布
痛みが強いときに短期間の使用にとどめる。市販の湿布が痛みの軽減に役立つこともある
🔍
エコー検査
踵骨骨端の状態をリアルタイムで確認。治療効果の判定にも使用できる
🌟

予後良好——骨が成熟すれば再発なし

シーバー病の症状は多くが数週間〜数か月で和らぎますが、運動を再開すると痛みがぶり返すことがあり、経過が長引く場合もあります。踵骨骨端が成熟する15歳ごろまでには、多くの場合、痛みが再発しなくなるとされています。適切なケアをすれば多くの場合スポーツを継続しながら回復できます。

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オスグッド病との違い
オスグッド病は「膝のお皿の下(脛骨粗面)」の痛み・シーバー病は「かかと(踵骨)」の痛みと部位が異なります。どちらも成長期の骨端症であり、同時に発症するケースもあります。どちらか迷ったら整形外科でエコー確認を。

💡 シーバー病と付き合うための4か条

  • 「かかとが痛い」という訴えを成長痛と決めつけず、圧痛の有無を確認する
  • クッション性の高いシューズ・インソールへの交換で痛みが軽くなることが報告されています
  • 練習後のアキレス腱ストレッチとアイシングを習慣化させる
  • 一律に完全休止を求めることは少なく、多くは負荷を調整しながら運動を続けられます。ただし痛みが強い場合や数週間たっても改善しない場合は、一定期間しっかり休む・固定するなどの対応が必要になることもあります