🏥 豪徳寺整形外科クリニック / 患者さん向け資料

ドケルバン病

De Quervain's Tenosynovitis
親指の付け根・手首が痛む「手首の腱鞘炎」

親指を動かす腱と、それを包む腱鞘(けんしょう)が厚く硬くなって腱の通り道が狭くなる病気です。「腱鞘炎」と呼ばれますが、組織を調べると強い炎症よりも腱鞘の肥厚・変性が主体であることがわかっています。
親指の付け根から手首にかけて痛みや腫れが出るのが特徴で、「スマホ腱鞘炎」として若い世代でも増えています。
妊娠中・産後・更年期の女性に特に多く、抱っこや家事が引き金になることもあります。

1
親指・手首を使いすぎる

スマホ操作・PC作業・抱っこ・楽器演奏など、繰り返しの負荷が腱と腱鞘にかかる

2
腱鞘内で摩擦と微小損傷が起こる

滑らかに動いていた腱が引っかかり始め、表面に小さな傷ができる

3
炎症で腱鞘がむくみ、トンネルが狭くなる

腫れた腱鞘が腱を締め付け、動かすたびに痛みが走るようになる

4
動かしにくく、痛みが慢性化する

放置すると引っかかり感が強くなり、生活動作にも支障が出てくる

📱 スマホ多用 💻 デスクワーク 👶 育児中 🤰 妊娠・産後 🌸 更年期女性 🎻 楽器・手芸
😣
親指の付け根〜手首が痛い
👍
親指を動かすと鋭い痛み
💧
手首の親指側が腫れる
🌅
朝起きた時に動かしにくい
🍼
物をつまむ・抱っこする・タオルを絞ると痛みが強くなる
🩹
安静・固定
サポーターやテーピングで親指と手首を休ませる
💊
飲み薬
ロキソニンなどの消炎鎮痛薬で炎症と痛みを抑えます。胃・十二指腸潰瘍のある方、解熱鎮痛薬で喘息発作が出たことのある方(アスピリン喘息)には使用できません
🧴
湿布・塗り薬
患部に直接効かせて、飲み薬の補助に
💉
ステロイド注射
腱鞘内に注入。約7〜8割で症状が改善すると報告されています。注射する部位やその周囲に感染がある場合は行いません。繰り返しの注射で腱が弱くなり断裂することがあるため、投与間隔は原則2週間以上あけ、回数を絞って行います
🧘
リハビリ
ストレッチと段階的な運動で再発を防ぐ
🔬
手術(腱鞘切開)
難治例では腱鞘を広げる手術を検討します。当院は手術施設ではないため提携医療機関へご紹介します
🌱

多くは保存療法で数週間〜数ヶ月で改善します

初期であれば1〜2週間の安静で楽になることが多く、ステロイド注射が必要な場合でも高い確率で症状が落ち着きます。手術が必要になった場合も日帰りで行われることが多く、1〜2週間で日常生活に戻れます。再発予防には日々の使い方の見直しが重要です。

⚠️

こんなときは早めに整形外科へ。
痛みが1〜2週間続く/市販薬で改善しない/親指の動きが日に日に悪くなる、という場合は受診の目安です。フィンケルシュタインテストや超音波検査で診断し、必要に応じて注射まで一度に対応できます。

💡 覚えておきたい4つのこと

  • スマホは両手持ちにし、親指1本での操作を減らす
  • 30分〜1時間ごとに手を休め、軽くストレッチする
  • 抱っこや荷物は手首ではなく腕全体・体全体で支える
  • 「我慢して使い続ける」は悪化の大きな原因です。早めの受診をおすすめします