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🏥 豪徳寺整形外科クリニック / 患者さん向け資料

有痛性外脛骨

Painful Accessory Navicular
内くるぶしの前下にある「出っぱり」が痛む——成長期に多く、多くは手術をせずに落ち着いていきます

外脛骨(がいけいこつ)は、足の内側にある舟状骨(しゅうじょうこつ)のわきに生まれつき備わっている「余分な骨」です。日本人のおよそ10〜20%に見られる体のバリエーションのひとつで、持っているだけでは病気ではなく、その大半は一生痛みません。
この外脛骨に痛みが出た状態を「有痛性外脛骨」と呼びます。外脛骨には土踏まずを支える後脛骨筋(こうけいこつきん)の腱がついていて、走る・ジャンプする・靴が当たるといった刺激が重なると、骨と骨のつなぎ目に負担がかかって痛みが出ます。
10〜15歳の成長期にスポーツをしている子に多く、女の子にやや多いと報告されています。「捻挫がなかなか治らない」「内くるぶしの下が腫れている」と受診して見つかることもよくあります。

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外脛骨と舟状骨が「軟骨」でつながっている

外脛骨には3つのタイプがあり、痛みが出るのはそのうち、舟状骨と線維軟骨という柔らかい組織でつながっているタイプがほとんど。骨どうしがしっかり癒合していないぶん、ずれる力に弱い。

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後脛骨筋の腱が外脛骨を引っぱる

土踏まずを引き上げる後脛骨筋の腱は外脛骨に付着している。ダッシュ・ジャンプ・方向転換のたびに、この腱がつなぎ目を繰り返し引っぱる。

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つなぎ目に負担がたまる

繰り返す牽引とねじれで、線維軟骨のつなぎ目に微細な損傷が起こる。ここが痛みの発生源になり、押すとピンポイントで痛む。

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靴の内側が当たって追い打ちをかける

骨が出っぱっているため、サイズの合わない靴・幅の狭い靴・スパイクの内側が直接当たり、皮膚側からも刺激が加わる。

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成長が止まると落ち着きやすい

骨の成長が終わる15〜17歳ごろにはつなぎ目が安定し、痛みが引いていくことが多い。ただし全員がそうなるわけではなく、大人になってから痛み出す人もいる。

📅 10〜15歳の成長期 ⚽ サッカー・バスケ・陸上 🩰 バレエ・新体操 👟 幅の狭い靴・スパイク 🦶 扁平足を合併していることが多い 🤸 足首をひねったあと
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内くるぶしの前下に骨の出っぱりがあり、押すとピンポイントで痛い
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走る・ジャンプ・つま先立ちで痛みが強くなる
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靴の内側が当たって痛い。赤くなる・皮膚が硬くなる
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土踏まずが低く、長く歩くと足の内側が疲れる
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足首をひねったあと、内側の痛みだけが長引いている
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発熱をともなう腫れや赤み、夜も眠れないほどの痛み、つま先立ちが急にできなくなった——これらは別の病気の可能性があり、早めの受診が必要です
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運動量の調整
痛みが強い時期はダッシュ・ジャンプを減らす。完全休止が必要かどうかは痛みの強さによるため、続け方は医師と相談しながら決めます
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靴の見直し・インソール
出っぱりが当たらない靴に替え、土踏まずを支えるインソールで後脛骨筋の負担を減らします。インソールで外脛骨そのものが無くなるわけではなく、痛みをやわらげるための手段です
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ストレッチとリハビリ
ふくらはぎ・アキレス腱の柔軟性を保ち、後脛骨筋や足の裏の筋肉を鍛えて土踏まずを支える力を高めます
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アイシング
運動後に10〜15分ほど冷やして痛みをやわらげます。練習後の習慣にすると楽になることが多いです
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飲み薬・貼り薬
痛みが強いときに消炎鎮痛薬を短期間使います。お子さんの場合は年齢と体重に合った薬を選ぶ必要があるためご相談ください
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一時的な固定
痛みが強いときや長引くときは、ギプス・シーネ・装具で2〜4週間ほど足を休ませることがあります
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レントゲン・エコー
レントゲンで外脛骨のタイプを確認し、エコーで後脛骨筋腱やつなぎ目の状態を診ます。MRIが必要な場合は連携医療機関で手配します
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手術(骨片の摘出など)
保存療法を十分続けても痛みが残る場合に、原則として成長が終わってから検討します。当院は手術施設ではないため提携医療機関へご紹介します
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多くは手術をせずに落ち着いていきます

靴の調整・インソール・リハビリ・運動量の調整といった保存療法で、多くの方は症状が軽くなっていきます。骨の成長が終わる15〜17歳ごろにはつなぎ目が安定し、痛みが出にくくなることが多いとされています。ただし痛みが強い時期は数か月続くこともあり、練習を再開すると一時的にぶり返すことも珍しくありません。焦らず、痛みの様子を見ながら負荷を戻していくことが大切です。

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扁平足との関係——「外脛骨があるから扁平足になる」わけではありません
有痛性外脛骨の方は扁平足を合併していることが多いのですが、外脛骨が扁平足の原因だと証明されているわけではありません。扁平足そのものは、痛みなどの症状がなければ治療の必要はありません。インソールは土踏まずの形を作りかえるものではなく、痛みをやわらげ足の使い方を助けるためのものです。
また、内くるぶし周辺の痛みには、舟状骨の疲労骨折、後脛骨筋腱の障害、足根骨癒合症など別の原因もあります。足首の動きが硬く土踏まずが動かない「硬い扁平足」や、片足だけ急に悪化する場合は、これらの鑑別が必要になります。

💡 覚えておきたい5つのこと

  • 「捻挫が治らない」と思っていたら外脛骨だった、というケースはよくあります。内くるぶしの前下を押して痛がるかを確かめてください
  • 骨の出っぱりに靴が当たっていないか、靴の内側とサイズを見直してください。それだけで痛みが軽くなることがあります
  • 痛みがあるまま「気合いで」練習を続けると長引きます。痛みの強さに応じて量を調整してください
  • 出っぱりそのものを無くす必要はありません。目標は「痛みなく動けること」であって、骨の形を変えることではありません
  • 成長期の一時的なものと決めつけず、数週間たっても痛みが引かない場合や、腫れ・赤み・発熱をともなう場合は整形外科を受診してください